僕は19歳から32歳まで成田空港貨物地区で働いていました。
と言っても、大手航空会社の下請け会社の現場作業員です。
なのでこの記事で書かれている仕事内容は、フォークリフトを乗ったり貨物の仕分けをするような体を使った仕事だと思ってください。
ではでは、早速行ってみましょう!
貨物地区の求人を探す前に知っておいた方がいい7選
- 車の乗り入れが出来ない
- 貨物地区内は危険と隣り合わせ
- 交通ルールが厳しい
- 空気が悪い
- 新人は体が筋肉痛
- 気が合う人と出会える
- 性格が変わる恐れがある
他にもあるんですが、とりあえず初めての人が必ず知っておいた方が良い事を書きました。
では一つ一つ解説していきます。
①車の乗り入れが出来ない
すべてでは無いですが、ほとんどの会社では直接空港に車で通う事ができません。
成田空港貨物地区には数多くの会社がひしめき合っています。
なので、沢山の人、沢山のトラックがいる為、通勤車用の駐車場は無く、あったとしても貨物地区外で仕事場よりも1㎞以上離れているなんて事あります。
大体の会社では、会社からハイエースやマイクロバスに乗って貨物地区まで行く感じです。
ちなみに僕の会社からハイエースで20分ぐらいなので、仕事開始時間が8時だとすると会社への集合時間は7時20分でした。
②貨物地区内は危険と隣り合わせ
僕がいた頃(8年前)はメチャクチャ危険でした。
トラックは強引に走ってきたり割り込んできたりして他のドライバーとの喧嘩はしょっちゅうでした(笑)
また、トラックによる死亡ひき逃げ事故もありましたね。
他にも、フォークリフトは交通ルールを無視して逆走、スピード違反、歩行者無視は日常茶飯事です。
僕が仕事を辞める直前では、フォークリフトによる歩行者の人身事故が起きてしまい大問題になりました。
この死亡事故をキッカケに、貨物地区内の交通ルールが厳しくなり「安全」について再確認されました。
令和の現在は昔ほど危険ではないそうですが、歩く時は常に後ろの状況を把握しながらでないと危険だそうです。(知り合いがまだ働いています。)
➂交通ルールが厳しい
↑で少し書いてしまいましたが、死亡事故がきっかけで交通ルールが厳しくなりました。
トラックの走行はもちろんですが、特にフォークリフトの走行が厳しくなりましたね。
構内最高速度は8キロ厳守で、違反すると所属している会社にチクられます。
ちなみに取り締まっているのは、警察ではなく空港関係者です。(警備員も含む)
他にも上屋という倉庫の中もフォークリフト走行ルールがうるさく、とても厳しいです。(もちろん操作も)
僕が仕事を辞める時は、みんなフォークリフトに乗りたがっていませんでしたね(笑)
④空気が悪い
ホント、空気が悪いです。
貨物のほこり、フォークリフトのタイヤのカス、スキッド(パレット)の木くず、飛行機のエンジンによる塵の飛散・・・
マスク無しはきつ過ぎますよ。
ちなみにですが、僕がいた頃はフォークリフトはエンジンが主流でしたので、フォークリフトの排気ガスも凄まじかったです。
仕事が終わった後に鼻をティッシュでほじると真っ黒でした(笑)
⑤新人は体が筋肉痛
フォークリフトの資格が有るからと言ってもすぐには当然乗せてもらいません。
会社によりますが、新人は体を使って働いてもらいます。
重い貨物、汚い貨物、生鮮などの濡れている貨物、ULDといった貨物を入れる(載せている)機材のネットの締め外し、その他諸々。
とにかく体を使うので、運動不足の人は少しは覚悟していた方がよろしいかと思います。
僕が19歳の頃就職した時は、2カ月間筋肉痛が治りませんでした。
ですが、半年後には身体が凄く引き締まっていましたけどね^^
⑥気が合う人と出会える
貨物地区には沢山人がいます。
なので、絶対に気がある人と巡り会います。
僕も貨物地区で知り合った人と仲良くなり、よく飲みに行ったり旅行まで行ったことがあります。
しかも今でも交流があります。
しかし色んな人がいるので、逆に気が合わずムカつく奴もいます。
僕は他社の人と同じ会社の人と喧嘩した事はあります。(殴り合いは無いですよ)
⑦性格が変わる恐れがある
この件は僕だけなのかもしれませんが、性格が変わりました(笑)
僕は昔、どっちかと言うと大人しい方で争いごとは好まないタイプでしたが、貨物地区で働くようになってから気が強くなってしまいました。
といっても、オラオラ系になったというわけでは無く、仕事に関してうるさくなったというか、こだわりを持つようになってしまい気に入らないと直ぐに文句を言うようになってしまいました。
良いのか悪いのかよくわかりませんが(笑)・・・
とにかく性格が変わってしまいましたorz
貨物地区で働いて思った事
- 飛行機どころではない
- 新人が入っても直ぐに辞める
- 基本誰でも出来る
僕が当時思っていた事を書いていきます。
飛行機どころではない
僕は別に飛行機に興味があったわけでは無いので、どうでもいいんですが、
なかには飛行機マニアが働きに来ることがありました。
しかし数人は、目の前で大好きな飛行機を見ながら仕事をしたかったと言っていた事がありましたが、1カ月後に退職していました。
そうなんですよ!
飛行機なんか眺めている場合ではないんですよね。
飛行機なんかずーっと見ていたら、即行怒られる世界です。
もし飛行機マニアみたいに飛行機目当てで仕事に来るのでしたら、少し考え直した方が良いです。
新人が入っても直ぐに辞める
僕が新人で入った時は、既に10名ぐらい1週間前に入社していました。
ですが、1カ月から半年間の間に僕ともう一人だけ残って、残りの新人は全員辞めてしまいました。
入ってはすぐに辞め、入ってはすぐに辞めとずーっと繰り返していました。
基本誰でも出来る
バカでも出来ます(笑)
誰でも出来ます。
ですが、大変です。
多少、根性が必要です。
そして、頭を使います。
航空貨物を扱っているので、ちょっとした英語や用語を覚える必要があります。
でも誰でも出来ます(戻ってきた)
僕だってできたんですから^^
貨物地区の仕事に向いている人と向いていない人
だれでも向き不向きというのがあります。
もし貨物地区で働こうと考えている人は参考にしてみて下さい。
向いている人
- 負けず嫌いな人
- 国に関わる仕事をしてみたい人
- 物流業が好きな人
- 達成感を毎回味わいたい人
- シフト制でも気にしない人
- 残業が多くても気にしない人
- フォークリフトが好きな人
他にもあるんですが、どの仕事でも言える事なのでこれぐらいにしときます。
向いていない人
どれか一つでも当てはまったら、成田空港貨物地区で働くのは考え直した方が良いかもです。
- 根性がない人
- 会社からバスやハイエースで通勤したくない人
- 人と協力して仕事するのが苦手な人
- シフト制が嫌な人
- ただ飛行機が見たい人
- フォークリフトなどの車両に乗るのが嫌な人
- 空気が悪い所で絶対に働きたくない人
- 熱い、寒い場所での作業が嫌いな人
以上の人は、貨物地区で働くのは向いていない人です。
貨物地区で働くことは辛い事ばかりではない
これまでデメリットばかり書いてきましたが、実は貨物地区で働くといろんな楽しい事や嬉しい事も有るんですよ。
- いろんな人がいるので現場は常に活気があり、楽しく仕事が出来るようになる
- たまに国家機密文書や何億円もする貨物の作業があるので、やりがいが感じ仕事が楽しくなってくる
- 任されたポジションによりますが、他社の人や大手航空会社のお偉いさんに覚えてもらえる事がある
- 輸入される貨物を見て、この先何が流行るのか分かるようになる
- たまにTVが撮影しに来る
最後に成田空港で働いていたことを振り返って
働き始めた時は物凄く後悔しましたorz
仕事行くにも、まず初めは会社に集合してハイエースの出発時刻になるまでひたすら待ち20分掛けて貨物地区に向かい、そして着替えて朝礼する場所で開始時間までまた待ちます。
想像すると分かりますが、貴重な時間が結構奪われます。
そして、仕事もとてもキツくて当時は毎日のように辞めたくて辞めたくて仕方が無かったです。
今の僕だったら当時の自分に対して「我慢しないで辞めちゃいよ!」と言ってやりたいですが、あの頃は今みたいにアッサリ辞めてはいけないという風習が強かった為、僕は辞める行動に移す事が出来ませんでした。
結構、時間が奪われていたので今でも少しは後悔していますが、やっぱり貨物地区で働いていて良かったと思っています。
理由は、航空貨物の知識が付いた為他の会社で派遣でもバイトでも簡単に始める事が出来るからです。
流石に13年間も航空貨物に携わっていると、嫌でも知識は付いてきます。
今は貨物地区では働いていませんが、派遣として航空貨物の仕事をしています。
最後までありがとうございました。